New Orleans KL






Kirk Joseph's Backyard Groove / 13th Annual Telluride Blues & Brews Festival

■2006年のコロラドはテルライドでのブルースフェスタでの録音(第13回なのかな)。ダーティダズンやトレメBBでも知られるスーザフォンプレーヤーのリーダーバンドの2枚目である。
■薄っぺらいフェスでの汎用ジャケのどうしようもない簡易装丁のアルバムなのだが、グイグイひっぱるノリの良さは正統本格派のファンクバンドだ。ブラバンであることを忘れるくらいの疾風感を与えてくれる。
■こういうライブで踊りたいものだ、と思わせる見本のような演奏。ジャケ以外は超オススメ盤。

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Lillian Boutte / Jazz Book

■93年発売、ドイツはENJAレコードにての作品。ジャケを見ていただいてもわかるとおり、Gospel Bookと対を成す作品だ。バックミュージシャンも夫のThomas l'Etienneを中心にほぼ同じメンバー。"Now Baby or Never"や"Comes Love"、"Love Come Back to Me"そして"Tennessee Waltz"などのスタンダードをベテランの余裕で歌いこむ。
■特筆すべき1つは長年の友人Dr.Johnの参加、3曲でギター&オルガン、1曲でピアノをひいている。そして、ロック、ソウルファンとしての聴きどころは10曲目、そのDr.Johnのピアノも聞けるBarefootin'だ。ロバートパーカーが66年に発表し、POPチャートで7位、R&Bチャートで2位まで行ったダンスソングです。これがなかなかファンキーで、彼女の太い声にあっていて、都会のジャズバーから急にダンスホールに連れ出されたみたいでなかなかいい終わり方でした。

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Lillian Boutte meets Christian Willisohn/ Lipstick Traces

■91年のSea Saint Studioで録音されたR&Bアルバムで、ドイツはENJAレコードより発売。これ以降リリアンはドイツとの交流を深めていく。
■今回のアルバムはミュンヘンのピアニストChristian Willisohnとのアルバムとなっているが、どこがドイツっぽいのかは全然わからない。クリスチャンの軽いタッチのピアノはリリアンのボーカルによく合っているしニューオリンズらしい音にも相応しい。クリスチャンとサックスのトーマス・レティエンヌ(でいいのかな)がドイツから来ていて、ベースとドラムがニューオリンズ。しかし、別にドイツ人である必要は感じない。リリアンのR&Bアルバムである。
■曲は新曲やあまり知られていない曲が大半、2曲ほどFats Dominoのもの。注目はピアノの弾き語り(やそれを中心としたバラード)である#4(この曲は後に2000年のアルバムで再録になり、タイトル曲となる)Big Joe Turnerの#6(この曲を含め、若きジョン・ブッテのバックコーラスが聴ける)、

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Lillian Boutte / But...Beautiful

■96年発表、リリアン久し振りのアメリカのレーベルからの発売(ダイナソーレーベル)だ。ゴスペルやジャズなどのお行儀のいい世界にどっぷりつかっていたリリアンにとっては久し振りのPOPアルバム。それもDr.John(Mac Rebennack)のプロデュース。バックミュージシャンはあまり代わり映えしないが、有名どころではJohn Vidacavichの名前がちらほら出てくる。
■全体の感想はゴージャス、この一言に尽きる。時期的に考えるとDr.JohnもAfterglowからDuke Elegantの間なので当時の彼のテイストとしては当然の流れなのだろうが、NOファン、ドクターファンとしては肩透かしの感がある。もうちょっと渋い音だったらリリアンも新境地だっただろう。でもこれはこれでアメリカのポピュラー音楽のクオリティで考えれば何ら問題のない出来だ。

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Lillian Boutte / I Sing Because I'm Happy

■リリアン・ブッテ85年の若き日のアルバム。ドイツ録音でデンマークやノルウェイなどヨーロッパのジャズミュージシャンとの録音だ。
■昔から上手だったんだなあ、という感想もあるけど、この頃の録音って音が丸い感じ。JAZZというよりもPOPな感じがする。ミディアムPOPなふんわかした手触り。いい感じに力が抜けているように思える。
■それにしても可愛い人だね、この人は。すごく魅力的だ。歌を聴いているとこんな人と一緒にいたいな って思えてくる。癒される歌声です。

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Kirk Joseph's Backyard Groove / Sousafunk Ave.

■DDBBのスーザホン、カーク・ジョゼフのソロプロジェクト2005年発売です。カトリーナ被害もあり、不調だった2005年のNOファンク界を救うかのような快進撃アルバムです。DDBBというとホーン中心の伝統的NOファンクを想像するが、確かにホーン中心ではあるがかなりJAMバンドの緊張感を聴かせてくれます。
■SkerikのサックスとChirs Muleのギターがソロを取る1曲目からかなりの全速力、Kevin O'Dayのドラムもはじけまくってます。2曲目は対照的に緩くなったなと思ったらDr.Johnの濁声が聞こえてきた(#2)。とても雰囲気のいいミディアムファンク、ヒロナリさんのギターもとてもいいうねり具合。その他ゲストとして、Theresa Andersson、Donald Harrisonなど、また#7と#9では史上最強のトロンボーン軍団Boneramaが分厚いホーンを聴かせてくれる。
■基本がスーザホンというラッパ版ベースなのでリズムがとてもしっかりしており、各々のゲストもそのリズムの上で安心して自らの力量を発揮しているように思える。JAMバンド系の人やHIPHOPっぽい音が随所に見られるが、正統NOファンクの素地の中に上手くブレンドされていて違和感を感じさせない。まさに2005年のベストアルバムの一枚だ。

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Lee Dorsey / Yes We Can/Night People

■2005年最大の収穫の1つがこのアルバムの再発だ。リー・ドーシーがトゥーサンプロデュースの下にミーターズをバッキングバンドとして録音されたR&B界&NO界名盤中の名盤「Yes We Can」とドーシーのラストアルバムであり、「Yes・・・」から8年ぶりのアルバムである「Night People」のカップリング、「Night・・・」は初CD化である上に、シングル曲が2曲ボーナストラックとなっている。
■「Yes・・・」はPointer Sisters、Kokomo、Mel&Kimなど多数のカバーがある#1、Van Dyke ParksやRobert Palmerもカバーする#2、同じくPalmerカバーの#3、Ringo StarrやVan Dykeらがカバーの#10などどれほど多くのアーティストに愛されてきたかが一目瞭然のアルバムだ。93年にコンピレーションとしてCD化されているものを以前レビューしたのでコメントはそちらで。
2曲のシングルは71年発表のもの。おそらくAB面だろう。#14はLittle Feat版の方が有名だ。Dexie Chickenに入っている。
■さて初CD化のNight Peopleだが、「時流にあわせた」とか「ディスコ調を意識した」などとかく好意的ではないレビューが多い。しかし#15や#19、#21、#23などで気持ちよく謳い上げるドーシーの声を聞けばこれが流行に乗せただけの凡庸な一枚だとは決していえないことがわかるだろう。60年代をノベルティの雄としてPOPスターを演じ、70年に新たなファンクの創造に一躍買ったリー・ドーシーの唯一のR&Bボーカルアルバムだといえる。ここで彼は歌いきったのではなかろうか? だからこれがラストアルバムなのではなかろうか、初めて聞くドーシーの真摯な歌声にふとそんな思いをめぐらせてしまう。
■しかしだ、いくら再発のコンピだからといって「Yes...」のジャケ写真を逆版で使うことはなかろう。こういう部分に横着なアメリカ人って嫌いなんだよなー。

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Lillian Boutte / The Gospel Book

■John Boutteの姉であり、 "Sista Teedy"としても知られるTricia Boutteの叔母でもあるLillian。歌唱力がDNAで引き継がれることを如実に表すこのブッテ家であるが、私が知るかぎりもっとも正当な形で歌唱に浸ることが出来るのは彼女のアルバムだろう。
■93年のこのアルバム、やっと手に入れたのだが、彼女のアルバムはどれも入手困難なので全容がつかめないのだが、このアルバムに関していえばタイトルどおり12曲のスタンダードゴスペルを文句のない歌声と奇をてらうことのないジャズアレンジで聞かせてくれます。
■ヨーロッパを活動拠点にし、ドイツやノルウェイでアルバムを発表しているリリアンの情報は少なく、また音楽も何も新しいことをするわけではないので「上手い」「巧い」ということ以外言いづらいのですが、とにかく上質なボーカルアルバムです。ぜひ試聴してみてください。

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Lillian Boutte / You've Gotta Love Pops

■MAXIシングル。本当は同名アルバムをドイツにオーダーしていたのだが品切れなのでサービスです、ということで贈られてきたいわくつきの4曲入り。Lillian Boutte Sings Louis Armstrongという副題のとおり、When It's Sleepytime Down South、Ole Man Mose、I Thought I Heard Buddy Bolden Say、Mack The Knifeというどれもサッチモが愛唱した歌ばかりだ。
■リリアンもサッチモ曲だからなのかどうかは分からないが非常にゆったりと優しい唄い方をしている。バックも決して熱くならず小粋なアレンジで心地よい。短い四曲が瞬く間にすぎていく。あぁアルバムが欲しい。これはかなりリラックスできる音楽なのだろう。マジ欲しい、持っている方がいたらご連絡下さい。

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Katie Webster / Deluxe Edition

■オーティス・レディングのピアニストもしていたというスワンプ・ブギ・クイーン、99年に逝去した彼女の全盛期アリゲーター時代(80〜90年代)のベストアルバム。
■ドスの効いた歌声と軽やかな鍵盤のコントラストがなんとも素晴らしい。音的な斬新さはないが何度聴いても飽きないR&Bが15曲。特筆すべきはボニー・レイットとロバート・クレイがギターで参加してる処かな。でも実はほとんど意味がない。そんなギターの音はケイティの歌とピアノの前では全然目立たないっす。

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Kermit Ruffins / Swing This!

■元Rebairth Brass Bandのトランペッター、カーミット・ラフィンズのソロアルバム。批判を免れない言い方をしてしまえば「現代にサッチモが甦った!」という感じです。
■よれよれだけどとても粋なトランペット、コケティッシュで味のあるボーカルとスキャット、そして時代性を超越した、ただ単に「楽しい」楽曲の数々、ルイ・アームストロングの世界を現代に再生したアルバムと言えよう。まさに「スイングしなけりゃ意味がない」!

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Kermit Ruffins / The Barbecue Swingers Live

■97年11月TIPITINAでのライヴ。気負いのないホームグラウンドでの演奏で屈託なく楽しんでいるのが伝わる。バンド時代の怒涛のブラス!っていうのではなく、彼のTP&Voとトロンボーン、ベース、ピアノ、ドラムというクインテット。その分メロディが楽しめる。
■しかし実はこのアルバム、リバースやその後のソロアルバムほどの印象がない。リバース時代の音と、Swing This!以降のあっけらかんとしたスイングとの過渡期のような感想を持てしまう。なんにも悪くない(すごくいい演奏)んだけど、その後の成長を知ってからの遡りなだけにそんな印象しかもてないのが残念だ。
■そんな中で思わず耳を引くのは#10、トロンボーンのCorey HenryのRAPとカーミットのだみ声スキャットが絡み、終演に向けて盛り上げていくところ。そしてKilling Me Softlyのカバーを通して、リバース時代のおなじみの#12で絶頂を迎える。

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Linda Hopkins / Wild Women Blues

■ジョニー・オーティス楽団で活躍したR&Bシンガー、リンダ・ホプキンスを中心としたミュージカルのオリジナルキャストレコーディング。99年のドイツはケルンでの公演の録音。古き良きジャンプブルーズの魅力を思う存分体験できる好盤だ。
■リンダの74歳とはとても思えないドスの効いた爆声は迫力や技巧だけではない説得力を感じさせる。キャストは他に、ミュージカルBlack and Blueで復活したMaxine Weldonやマイケルジャクソンやジョーコッカーらのバックボーカルで活躍したMortonette Jenkins。要するにおばあちゃん3人の怒迫力ボーカルアルバム。
■Let The Good Time RollやRoute 66、Always On My Mindなどなつかしのヒット曲がほとんどで、さながら女性版ブルースブラザーズのよう。3人で唄うテーマ曲の#1Wild Wild Womenやリンダの絶唱#14 Amazing Graceなど聴きどころは盛りだくさん。 (2004/01)

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Lee Dorsey / Get Out Of My Life Woman

■61年ビルボードで7位まで行ったスマッシュヒットYAYAで始まるリー・ドーシーのベストアルバム。
■ド・レ・ミ、スニーキン・スルー・ジ・アリー、などなど60〜70年代の彼のヒットが網羅されている。いかにドーシーが重要なアーティストだったかが伺える24曲。

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Lee Dorsey / Yes We Can...and Then Some

■67年、アラン・トゥーサンがリードーシーに与えたミラクルアルバム。バックにデビュー前のミーターズ(ファンキー・ミーターズ)の面々を使うことで、ニューオリンズのR&Bスターだったリードーシーが、よりシンコペイションの強いセカンドラインファンクの雄となったアルバムである。
■微妙なレイドバックを感じさせるビートとスカスカの癖に厚みを感じさせるアレンジ、そしてオトボケ調のボーカルは現代でも全く古さを感じさせない。この後にリリースされることになるミーターズ自身のアルバムよりも全然新しいくらいだ。
■このアルバムを聴いたロビーロバートソン@The Bandがトゥーサン詣でを始めたのは有名な話。ニューオリンズファンクはここから始まる。
■このアルバムが全世界的に廃盤なのはとても残念だ。CD-Rを焼いてくれた岩田氏に感謝。



Lee Dorsey / Ride Your Pony

■60年代の(沈滞した)NO音楽シーンを支えたリー・ドーシー、彼の66年のLPに66〜68年のシングル11曲を追加したアルバム。
■ファンキーな曲とノベルティ・ソングが交差する絶妙さが彼の売りだが、英語がわからないのでノベルティソングも存在価値半減。しかしその面白みがわからないとしても全然OKに楽しくて体が踊りだすのだから、そこがリーのすごいところだろう。ナイアガラムーンの魅力の半分はリードーシーから覚えたのかも知れない。
■彼の骨頂Get Out Of My Life Woman収録。もちろんプロデュースはアラン・トゥーサン。

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Linnzi Zaorski & Delta Royale / Hotsy-Totsy

■Linnzi Zaorski Delta Royaleはニューオリンズのレトロスぺクティヴなバンドだ。Offbeat Magazineによると第9区のもっとも感傷的なトーチソングシンガーだという。40年代、50年代のグッドタイミーなジャズを妖しげにそしてゆったりと唄う彼女はとても魅力的だ。
■名前からも分かるスラブ系の神秘さとジャズの発祥地NOという微妙なミスマッチがとても上手く働いているのか、妖しげな中にも品のよさが伝わってくる。Lee WileyとBillie Holidayの良さを集めたような感じだ。■
まだ2枚目のこのアルバムHotsy-Totsy、いつまでもこの一本調子じゃ飽きられそうだけど、当分はこのままでいて欲しい。ところどころに聞こえてくるワォッシュボードまでロマンティックに聞こえてくる。夏の暑い日、窓を開けてみると遠くからこんな音が聞こえてきたらとてもいいだろうな(オトシャベリより改稿)

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Louis Armstrong / Golden Greats

■ほぼどんなレコ屋でも、レコ屋じゃなくても駅のキオスクでさえ手に入るサッチモ。どうしてこの3枚組廉価盤かというと、72曲が「Where the blues were born in New Orleans」ではじまり「Do you know what it means to miss New Orleans ?」で終わるところかな。■あまり豪華にオーケストレーションされていないテイクが多く、しみじみとNOラグタイムを味わうことが出来る。「Stardust」「When the saints go marching in」などのスタンダードもしっかり網羅されているくせに、ブルーズが中心の選曲もグッド。

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Ladd's Black Aces / Complete Ladd's Black Aces 1921-24

■ひとりも黒人がいない黒人バンド、ラドズ・ブラック・エースは宣伝効果のために黒人のフリをしていたとか。スコット・ジョプリンの影響大のピアノスト、ラグタイムジミーことJimmy Duranteらが中心で始まったこのバンドの音は、ヴォードビルを意識していたのだろうか、とてもひょうきんで楽しい。
■まあテレビもないし黒人が新聞に載ってはいけない時代だったのでバンドのメンツも何でもアリだったのだろう、メンバーも演奏ごとに違うし、大体これはフィックスされたグループなのかも疑わしいがとにかく楽しければ良い。バンドの詳細/実態は良くはわからないが、音は楽しいよ。

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Los Hombres Calientes / Los Hombres Calientes Volume 4: Vodou Dance

■こちらはインジャンではなくアフロキューバンのラテンモノ。ロス・オンブレス・カリエンテスはハービー・ハンコックの「ヘッドハンターズ」のパーカッショニストBill SummersとNOの若手トランペッターIrvin Mayfied(とセカンド作で脱退したマルサリスファミリーのJason Marsalis)が中心になって、目前のカリブ、豊穣の地南アメリカ、そして血の祖国アフリカをNOの風土とブレンドした音楽を探求してきた。
■今作ではキューバ、NOだけでなく、ハイチやトリニダードへも足を運び、各々の地の風土を凝縮している。ゲストにCyril Neville、Bo Dollis、Donald Harrison(Jr.)、George Porter Jrら。全27曲たっぷり79分の中にはインタールードとして各地でのプライベート録音等が挟まれ、さながらロードムービーのよう。また、Sugar Boy Crawfordのジャコモを孫のDavell Crawfordが唄っているのも気になるところ。
■セカンドラインファンク、インジャン、アフロ、キューバン、ラテンなどなどかなりごちゃ混ぜだが、これがガンボミュージックであるNOの良いところ、是非ご賞味アレ!!、

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Little Hercules / Little Hercules

■コロラド出身でNOで活躍する若手4人組のファンクバンド。まるで張り手で押し出すような迫力ビートはNOジャムバンド界に殴り込みをかける勢いだ。
■ゲストのLeo Nocentelliや山岸氏も負けずとばかりにギターを弾きまくっている。流行のループやラップも飛び出し、若さっていいですねー的な汗かきファンクが13曲。
■しかし! このバンドって必要なの?と疑問を感じてしまう。というのも個性がほとんど感じられないのです。重量感も迫力もテクもなかなかあるのに、リトルヘラクレスならではのグルーヴも感性もメロディも見当たらない。だったらShane Theriotでいいじゃん、Brian Stoltzでいいじゃん、Galacticでいいじゃんということになりかねない。カッコイイRockFunkアルバムなのに存在意義があいまいなのが残念です。 (2004/02)

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Lil Rascals Brass Band / Buck It Like A Horse

■21世紀の新ブラスユニット「リル・ラスカルズ」のデビューアルバム。トロンボーンのCorey Henryを中心とし、GalacticのBen Elmanや元リバースBBのKermit Ruffinsが録音に参加。プロデュースにはCylil Nevilleというだけで、期待度高まりますね!
■音的には(Brassは他との比較が中心になりがちですが)ドラムやTubaなどの重低音がきちっと決まっていて、その上で各ホーンが縦横無尽に遊んでいる感じ。かなり楽しく、かなり白熱、かなりな迫力。ストリートの雰囲気を充分に味わえる逸品。

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