New Orleans Compilation






Bill Summers / Donald Harrison / Bo Dollis /Wade In The Water

■2005年10月にいち早く行なわれたカトリーナ被災ミュージシャンへの支援コンサート。メインはハービーハンコックとのプレイで有名なジャズファンクパーカッショニストBill SummersとジャズサックスのDonald Harrison、そしてBig Chief Bo Dollis&Wild Magnolias。
■ ジャズ・フュージョンが苦手な僕としてはマグノリアスの名がなければ到底手にしなかったのですが、思ったよりはファンクでアフリカンでした。 ハービーのWatermelon Manはなかなかパーカッションが気持ちいいし、A Night In Tunisiaはラテンでした。その間のAfrican Suiteはモロアフリカ土着の雰囲気でよかよかです。そして2枚目のJaquimo〜Bye Bye Babyはマグノリアスワールド全開の怒フォンク大爆走でご機嫌です。
■ サックス中心な曲はどうしても爽やかなスムースジャズやフュージョンになっちまうのですが、まあ半分は楽しめました。なかでもさわやかなサウンドで始まり、徐々に熱く厚くなっていくSissy Strutは「そんなんありかよ!」と一聴の価値ありです。しかしタイトルに入れるならWade In The Waterやれよってんだよw

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Funky Funky New Orleans, Vol. 2
Rare & Unreleased New Orleans Funk 1964-1973

■Tuff Cityが繰り広げるFunky Funky New Orleansシリーズの第2弾。このアルバムの特徴はThe Soul Machine、Trick Bag、そしてインストが多いことだろう。
■ ひび割れたオーケストレーションのディスコソングである#1はイントロだと思って置いておく。2曲目、Gary Brownのサックスを露払いに重〜くてねちっこいボーカルを聴かせるSoul Machine、#8でのSam Henryのオルガン中心のグルーヴもなかなかいい。残念なことはどちらもTuff Cityから発売の本人名義のアルバムに収録されているテイクだということか。
■ とてもパワフルなブルーアイドソウルシンガーであるLuther Kentを中心としたTrick Bagの#17はボーカルにミディアムテンポのリズムが心地いい。#7の方はブラスがビシッと決まっていてスリリングだ。ライナーノーツには「アヴェレイジホワイトバンド系のインストで御大JBのTalkin' Loud and Sayin' Nothin'の影響を受けている」と解説されている。
■ また、今聴くととてもスタンダードなソウルナンバーであるHamiltonの2曲と派手な効果音が興ざめだが掛け合いがなかなか楽しいEnticersの#12はQuezerqueの手によるもの。どの曲もミディアムに重いNOファンクらしい佳曲だ。Eddie Boの手によるものは#10と#16。#10のSissy Walkが70年代以降に通じるクールなFUNKらしくてとてもいい。
■ それ以外ではJBを意識したラップナンバーの#3、ファルセットボーカルを中心に様々な声が絡んでくる#4、リズムとオルガンを前面に出し、語るようなクールファンクの#5などがお気に入り。逆にインストファンクは個人的趣味でどれもイマイチだなあ。

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Funky Funky New Orleans, Vol. 3
Rare & Unreleased New Orleans Funk 1967-1974

■Funky DelicaciesのNOファンクシングル&未発表曲集第三弾。今回はEddie BoやWardell Quezerqueの仕事が中心だ。
■Boに関してはWalter "Wolfman" Washington & The Soul Powersのドラミングが印象的な#10や、Marilyn Barbarinのパーンパパーパーンというイントロがうれしい#2、The Explosionsの#12。BoらしいR&Bナンバーが並ぶ。Wardellの仕事では自身のバンド、The Wardell Quezerque Bandによる#4(これは自らのプロデュースによるJean Knight曲のアンサーソングである)や、Marilyn Barbarinの#2、Super Flyのようなドス黒さをもったThe Baronsの#13である。
■また、Carl MarshallやLarry Hamilton、若きDeacon JohnなどのSea Saint Studio関係も聞けるし、Bobby McLaughlin(Bobby Love)のP-FUNKっぽい#7なんかかなりお気に入りだ。Smoky Johnsonを中心とし、James Rivers、George Fench、George Davis、Sam BerfectによるThe Funky Moonのナンバーはボーカルとインストルメンタルの両方で楽しめる。Burnt Toast & Coffeeの3つのバラードは五條としては甘すぎるが、(歌手名は不明だが)#9でもドロドロファンクを演じた男が、ラストでFreakensteinなどというノベルティファンク(というかファンクアレンジのクルトワイルっぽいナンバー)が聞けるので満足して聞き終わることが出来る。最後のウワハハという笑いがとても小気味いい。

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Funky Funky New Orleans, Vol. 4
Rare & Unreleased New Orleans Funk 1969-1973

■甲高い歌声に、緊張感のある抑制されたホーンの#1ではじまるFunky Funky第4弾。今回は今まで以上に同じアーティスト(9組で16曲)の曲が並ぶ。今回はアルバムにライナーノーツがないため各アーティストの素性はほとんど分からないが、ジャケに相応する熱くるしくて黒くてどろどろしたFUNK/R&Bが並んでいる。
■#2はブラスファンキーなBGMの上でDJがしゃべりながらLarry Jones関係の音楽をかけている、英語が分からないのでよくわからん。ただ、BGMはかなりかっこいい(#14ではBGM部分だけ聞ける、かなり緊張感のあるファンクチューンであることが分かる)。同じJonesの#5ではかなり熱唱している(笑)。#3はきちんとプロモートされていればかなりヒットしたのではないか、と思わせるJBタイプのFUNKYチューン。様々な歌声が入り乱れる五條のお気に入りタイプのファンクチューン。#4&#16は#1とは違ってミディアムなPOPチューン、雰囲気がまったく違うのでBrotherhooodってどんなやつらやねん?と思わせられる。
■ Funtomsの個人名義のアルバムは同じTuff Cityの再発NOシリーズでかなり早くからリリースされているが、70年前後らしいR&B/FUNKが楽しい。今回収録の2曲(歌を聞かせる#6とホーン炸裂の#9)はどちらも個人名義のアルバム「Just Having A Party」には未収録だ。The Brothers Twoの#7と#13はどちらも重く盛り上がるタイプ。Lonnie Jonesの#8は典型的な60年代R&B、Warren Leeの#10は熱いメッセージソング、Jerry Byrneは緩く重いボーカルだ、ファンキーだがあまり黒人っぽくないのはメロディのせいか? Trick Bag、今回はLiveでスタンダードのOde To Billy Joeをやっている。インストゥルメンタルなのでLuther Kentの歌声は聞けないがいい演奏だ。大音量でかけっぱなしにしたいいいコンピだ。それにしてもジャケのおばさんがエグすぎ。。。

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Shout, Sister, Shout! A Tribute Sister Rosetta Tharpe

■Maria Muldaur、Joan Osborne、Bonnie Raitt、Marcia Bell、Phoebe Snow・・・と出演アーティストを並べただけでも買う価値アリでしょ? それも共演してたりコーラスしてたりで、大変です。実力系女声ルーツミュージシャンの園です。
■ギターを抱えた異色の女性ゴスペルシンガーSister Rosetta Tharpeのトリビュートアルバム。むっちゃくちゃカッコイイいです。これ今年のベストテンに入りそう。
■Joan OsborneがThe Holmes Brothersバックに唄う#1、Bonnie Raittのギターとコーラスで唄うMaria Muldaur、Maria Muldaur・Marcia Ball・ Angela Strehli・ Tracy Nelsonの合唱が聞けるタイトル曲等々、もうなんでもいいから試聴してください。イカした姐ちゃんたちの塩辛ナイトがあなたのものになります。
■ボーナストラックとしてSister Rosetta Tharpeの映像つき。こっちもドスが効いていて素敵です。

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Patchwork: A Tribute To James Booker

■NOミュージシャンによる鬼才ピアニストJames Bookerのトリビュートアルバム。普通に聞けばとても楽しいピアノアルバムだ。しかしTributeと冠つけばやはり比べてしまうもの。そういう意味ではやはり彼らはBookerには届かないのね、という感想が出てしまう。
■Henry Butlerの低音の強いアクのある鍵盤裁きも、Josh Paxtonの変態じみた早弾きも、Joe Krownの硬質なサウンドもステキではある。しかしBookerの飄々とした軽味には及ばないところはある。そして妙に御大を意識しすぎているのか、Bookerもどきの音が散見している。これでは誰がどの音なのか区別が付かなくなってしまうじゃないか!
■到底天才には及ばないのだからもっと自分の解釈で音を作っても良かったんじゃないかなぁ。それとも思考さえも停止させるほどBookerは神々しいのかしら? とにかく普通に聴いている分にはとてもいいアルバムです。
■参加アーティスト Leigh Harris & Larry Sieberth /Henry Butler / Josh Paxton / Marcia Ball / Tom McDermott/ Sandford Hinderlie / Joe Krown (200404)

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J'ai Ete Au Bal (I Went To Dance) The Cajan and Zydeco Music Of Louisiana Vol.1-2

■Dr.JohnのGumboから始まる70年代のNO再発見&ファンクブームと90年代以降のジャムを中心とした盛り上がりの間に挟まった80年代、あまりNOに語るものがなかったのは事実でしょう。しかし、南西部ラファイエットを中心としたザディコ・ケイジャンムーヴメントはRockin' SydneyやらBack Wheat Zydecoら新世代の活躍により新たな盛り上がりを見せていたのです。
■そんな80年代の盛り上がりを総括するように90年に世に現れた南西ルイジアナファンのバイブル映像「'ai Ete Au Bal」。このアルバムはそのフィルムのCD盤兼サントラであります。2枚組全46曲のフィドルの嵐はDisc1が主にケイジャン、2がザディコになる。
■しみじみとした古風なケイジャンのドキュメンタリー風演奏から、今風なケイジャンカントリーへ、そして30年代ザディコブルーズの歴史的演奏からDisc2最後の若手による肌の色を越えた"ザディケイジャン"の演奏まで。世紀を超えた足跡をめぐる旅、人々の吐息を封じ込めた大作にただただため息が出ます。 (2004/03)

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The King Oliver & Henry Allen Victors / Jazz From New Orleans Vol.1

■サッチモの師匠、ジョー・オリヴァーのキングオリヴァー楽団と、ヘンリー・レッド・アレンの演奏を12曲づつ収録した、トランペットコンピ。どちらも29〜30年の録音。
■オリヴァーのほうはすでに全盛期を越えて久しいにもかかわらず、かなり力の入った演奏、アレンはルイ・ラッセル楽団をバックにサッチモの影響を濃く受けた演奏を見せてくれている。詳細な解説つき。

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VA / Chess New Orleans

■こちらはチェスレーベルが50年代に残したニューオリンズ作品が44曲も入っているお得用コンピ。なんにも語ることがない。曲目を見て欲しい
1. Jock-A-Mo - Sugar Boy Crawford
2. Overboard - Sugar Boy Crawford
3. Let's Have Some Fun (Honey) - Slim Saunders
4. Ooh Wee Sugar - Sugar Boy Crawford
5. No More Heartaches - Sugar Boy Crawford
6. Down Boy - Paul Gayten
7. What's Wrong - Sugar Boy Crawford
8. Mardi Gras Mambo - Hawketts
9. Your Time's Up - Hawketts
10. If You Love Me, Tell Me So - Paul Gayten
11. See You Later Alligator - Bobby Charles
12. So Glad She's Mine - Charles "Hungry" Williams
13. Time Will Tell - Bobby Charles
14. Take It Easy Greasy - Bobby Charles
15. What Can I Do? - Charles "Hungry" Williams
16. No Use Knocking - Bobby Charles
17. You Can Suit Yourself - Bobby Charles
18. Big Wheel (Squeeze Box Shuffle) - Clifton Chenier
19. Baby Please - Clifton Chenier
20. Driving Home, Pt. 2 - Paul Gayten
21. For You My Love - Paul Gayten
22. Walk That Walk - Eddie Bo
23. Ain't Got No Home - Clarence "Frogman" Henry
24. I Ain't Gonna Do It No More - Bobby Charles
25. Nervous Boogie - Paul Gayten
26. My Soul - Clifton Chenier
27. Bayou Drive - Clifton Chenier
28. It Won't Be Long - Clarence "Frogman" Henry
29. Hip Hip Hooray (aka Hep Hep Hooray) - Eddie Bo
30. Flatfoot Sam - T.V. Slim
31. Where's My Baby? - Eddie Bo
32. Lawdy Mama - Edgar Blanchard
33. Tickle Toe - Paul Gayten
34. I'm in Love - Clarence "Frogman" Henry
35. Oh Oh - Eddie Bo
36. Loud Mouth Annie - August Dupont
37. This Should Go On Forever - Rod Bernard
38. Pardon Mr. Gordon - Rod Bernard
39. (I Don't Know Why) But I Do - Clarence "Frogman" Henry
40. Little Suzy - Clarence "Frogman" Henry
41. Joke - Reggie Hall
42. You Can Think What You Want - Reggie Hall
43. Glory of Love - Clarence "Frogman" Henry
44. Feeling My Way Around - Earl King

■アートネヴィルの初録音の#8もあるぞ、この名曲の印税はアートたちには支払われてないらしいなぁ、とかシュガー・ボー・クロフォードが5ドル握らされて録音した「オーヴァーボード」ってこんな曲だったのかぁとか、アメリカのおっさんたちが必ず言う「シー・ユー・レイター・アリゲーター」ってこれだったのかぁ、、、などなどライナーノーツと照らし合わせながら楽しむ感じがよいであろう。持っているだけでうれしい名コンピだ。



VA / Voodoo Soul

■こういうオムニバス企画は入門編かレア曲収録のどちらかで売るしかないのだが、このコンピはどちらにも色目を使っていて結構たのしい。
■60年代〜70年代初期の成熟したニューオリンズR&Bの定番とレアモノが並んでいる。ミーターズやリー・ド−−シーの名曲の続きに、クレモン・スミスが69年にInstantから出したシングルが入っていたり、トゥーサンとエディ・ボーの間にロバート・パーカーのJBの影響バリバリなファンク作品や、50年代初期に活躍したソニー・ジョーンズが69年に唐突に録音した作品、バックヤードヘヴィズのオルガン曲が入っていたりする。ライナーノーツが言うことには、どれもとてもレアアイテムらしい。よくしらん、よく知らんからレアなんだろう。試聴←でもこの試聴で聞けるのはボーやミーターズのものばかり。レアが聴きたいなら貸すぞ(笑)。

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VA / Mardi Gras In The New Orleans Volume II

■僕が各アーティストではなくNOというブランド自体に興味を持って購入した最初のアルバム(所有はビニール)。
■マルディグラの雰囲気を伝える11曲(CDだと12曲)で、Dixie Cups、The Meters、Olympia Brass Band、Jake The Snake、Sugarboy Crawford、A.J. Loria(CDではMardi Gras Big Shots)のヒット曲が詰まったオムバス。まあアイコアイコもポッキーウェイもMardi Gras In New Orleansも入った入門編てとこかな。試聴


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