New Orleans VW






Washboard Chaz Blues Trio / Hard Year Blues

■洗濯板を首から提げてこすりながら唄うChaz Learyのブルーストリオ、バックにはアコギとハーモニカ、そして時々フィドルのみ。こんな時代錯誤な音楽を淡々と奏でるなんて酔狂としか言いようがないが、これをニコニコ聴いている僕らも20世紀に取り残された哀れな人種かもしれない。
■内容も前作"Dog Days"となんら変わりはありません。変わらない良さ、良いのかどうかは良くわからないですが、アッケラカンと緊張を緩めてまったり楽しみたい時にはとてもいい音楽です。■シカゴ・ブルースの礎を築いたシンガー&ギタリストBig Bill Broonzyの"Eagle Riding Papa "やTaj Mahalの"Corrina"、Sleepy John Estesの"Drop Down Mama"、Mississippi Sheiksの"He Calls That Religion"、大先輩であるWashboard Samの"I've Been Treated Wrong"などなどブルーズファンにとっても逃せないカバーもたくさんあります。

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Wild Magnolias / They Call Us Wild 2 CD SET

■ワイルドマグノリアスのファーストセカンドの2in1。音としてはなにも変わらない
■なぜかCDプレーヤーでは聴けるのにPCでは聴けない。ジャケがAMAZONでは2ndのみのものになっている(2in1は白いジャケ)。とりあえずFUNKY!

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Washboard Chaz Blues Trio / Dog Days

■Tin MenやLinnzi Zaorskiのバックなどで最近富みに活動の激しい"洗濯板チャズ"ことChaz Learyのリーダーアルバム。04年リリース。
■ブルーズトリオなのだが緩い!ゆるすぎます。シャカシャカと鳴り続ける洗濯板にあっけらかんとした歌声、いなたいリゾネイターがぷるんぷるん、黙々と自分のために吹き鳴らすブルーズハープ、そしていいタイミングで鈴が鳴ります、"ちーん"。
■曲目もスタッガリーだったり、プリーチングブルーズだったり、そのユルさと時代錯誤さにもうどうでも良くなって酔いつぶれたくなります。こんなに聴きながら呑んでいたらたぶん一生、社会には戻れないでしょう。それでも貴方は聴きますか?(笑)

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Warren Battiste / Just Friends

■75年以上もニューオーリンズやニューヨークのストリートやクラブで演奏してきた円熟のギタリスト。2004年に発表したギタートリオでのアルバムは、まろやかな年輪を感じさせる温かい作品だ。
■ヘンリー・マンシーニからコルトレーンやマイルス、ガーシュインなどのスタンダードソングは、きっと彼にとっても何年も演奏をともにした「友達」なのだろう。いつくしむような、あたためるような、それでいて楽しげなスイングを聴いていると、僕自身までほがらかで優しくなれる。なんの変哲もないギタージャズだが、これこそ本当に音を楽しむ生活なのかもしれないと思わせるものがある。名演!

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Wardell Quezerque / Funky Funky New Orleans Rare And Unreleased New Orleans Funk 1968-1972

■"クレオール・ベートーベン"、"マエストロ"等の異名を持つプロデューサー/アレンジャー、ワーデル・クーゼルクの68-72年の作品集。Eddie Boのコンピと同じくTuff City RecordのFunky Deliciesシリーズだ。当時といえばプロデュースしたDixie CupsがIko Ikoを、Robert ParkerがBarefootin''などのヒットを飛ばし、ノリに乗っていた頃だろう。
■このアルバムには現在では無名に近いアーティストばかりだが実にファンキーな演奏が記録されている。クーゼルクの息子が中心のバンドThe Unemployedのファンキーコーラスも絶妙だしC.L.Blastの歌声は迫力バッチリ。Chuck Simmonsのガナリ立てている癖に妙にマッタリさせる曲調もNOならでは。Irma ThomasやTami Lynnの歌声も聴けちゃいます。
■クーゼルクといえば他にもEarl Kingの"Trick Bag"やProfessor Longhairの"Big Chief"、Smokey Johnsonの"It Ain't My Fault"、Jean Knightの"Mr. Big Stuff"、King Floydの"Groove Me"等の作曲、Dr. Johnのグラミーアルバム「Going Back to New Orleans」のプロデュースなどをやっている人だ。同シリーズのエディ・ボーと比べるとかなり都会的でビートの力強さよりもグルーヴの切れを大事にするような感じ。ボク的にはこちらのほうが好みだな。 (2004/02)

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Wardell Quezergue and His Slammin' Big Band

■NOのブルースやファンクをアレンジやスコアで支えてきた「マエストロ」ワーデル・クェゼルクの自己名義作品。20名以上のビッグバンドを従えて、ラテンからジャズ、ブルーズ、ファンクまでスィンギンに聴かせてくれる。
■めちゃくちゃ楽しくて踊りだしたくなる楽曲のオンパレードだが、どの曲もなんとなく陰が見えるのはマエストロの個性なのだろうか? ちょっぴり怪しいダンスホールで踊っているようだ。そうはいっても決して古びた音ではない、むしろ最先端に洗練された感じだ。エレクトリックな音を入れたビッグバンドにありがちな80年代フュージョンっぽい楽曲も、古臭くない。いやむしろカッコイイ。この部分がアレンジャーとして「マエストロ」といわれる所以なのかもしれない。ドライブにもぴったり!

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Wild Tchoupitoulas / Wild Tchoupitoulas

■「真のネヴィル兄弟のアルバムである」アート・ネヴィルはいう。ミーターズでのトラブル、母の死等で家族愛を再確認したアート・チャールズ・アーロン・シリルのネヴィルズが叔父であり精神的教師であるビッグチーフ・ジョージ・ランドリーを中心に結束した記念碑的なアルバム。
■もちろんバックはミーターズのメンツ、彼らの粘り気のあるビートがブラックインディアンたちの肉声に絡まり古くて新しい世界を構築している。
■興味深いのはレゲエやトラッドやマンボなどの毛色の違った音をミーターズ風に解釈しているところだ。私的なアルバムゆえの遊びが面白い。

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Bo Dollis & The Wild Magnolias / 30 Years & Still Wild

■活動30周年の記念アルバムで新録+レア音源。なぜmade in Australiaなのかは不明。1〜5が新録でYoung Guardian Of The FlameのDonald Harrison Jr.がサックスで参加。#4では故Donald Harrison Sr.も参加している。また、Smily Ricksもコンガで参加。
■#6はWhite Eaglesのインディアンたちが参加してのチャント合戦。こちらは録音時期不明。#7は大学でのライヴでかなり音源悪し。だが、マグノリアスとゲーターズの初共演というレアな音源。ここからマグノリアスのニューオリンズプロジェクトは始まったのか?
■8〜10はHanda Wandaのセッション。曲が出来上がるのがわかる。11〜13はニューオリンズプロジェクトとのセッションだが、#12のクレジットにBo,Fess & WillieとあるがFessってプロフェッサーか? #14〜も同じくニューオリンズプロジェクトとのセッションだがこちらは96年以降ということで最近のもの。
■全文、解説に終始したがそんなアルバム。レア音源だからこそ好きな人には超オススメだが、そうじゃない人にはどうでもいいアルバムだろう。#12だけでも買う価値はアリ。

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The Wild Magnolias / Life Is A Carnival

■マグノリアス98年の作品、山岸潤史も加わり白黒赤黄様々な人種・民族が力を一つにしている。まるで大地の雄叫びのようなゾクゾクする露払いから始まるこのアルバムは、まさに「血肉踊る」という言葉がぴったりな内容だ。
■タイトル曲はご存知のThe Bandの作品だが、はっきり言って迫力が違う! 何しろ力強い大地の生命が横溢するのを感じさせられる音なのだ。すべての人種民族土地生活がごちゃ混ぜになって、その本来の生の叫びを音にすると、まさにこのアルバムになるのだろう。
■ゲストにはDr.John、Cyril Neville、Russell Batiste、そして日本からはBlack Bottom Brass Bandらが参加。
■まさにすべての生命が無軌道にその繁栄を謳歌する「春」という瞬間にもっとも相応しいアルバム。大地の鼓動を聴け!!

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Bo Dollis & The Wild Magnolias / 1313 Hoodoo St.

■こちらは96年の作品。山岸潤史さん初参加で切れのいいギターを聞かせてくれてる(Snook Eaglinの後任だもんねぇ)。そしてYushi Nobuという良くわからない人がキーボードで参加してるが近藤房之助さんとよく共演している小島良喜さんらしい。日本人とInjunは馬が合うのか?音のマエストロWardell Quezergueがホーンアレンジを。またRussell BatisteやSmily Ricksも初参加
■音的には相変わらずの野性的な叫びとエレクトロニックなファンクの融合がたまらなくセクシーだが、他のアルバムに比べまとまった感じがする。セカンドにも通じる雰囲気かも。#6でランディニューマンのバラードが聴けるのにはびっくり。女性コーラスもうまくはまっている。とても素晴らしいが、この一枚!ではない。

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Bo Dollis & The Wild Magnolias / I'm Back At Carnival Time!

■15年ぶりに復活したマグノリアス、なぜかBo Dollisが冠になっているが(マネージメントの問題らしい)それ以外にもかなり変っている。まずこのアルバムを全面サポートしているのはTeeではなくMetersのGeorge Porter Jr.、ファンクの作り方が現代っぽくなっているのは彼の功績でしょう。そして、バックバンドも総変わりしてます。ま、15年の月日が流れているのでしょう。
■そしてこのアルバムの最大のテーマはカーニヴァル!「カーニバルには帰ってきたよ!」のタイトルどおり、全編がマルディ・グラ・カーニヴァルの雰囲気。そのためにはブラスバンドが必要ですねー、ということでスペシャルゲストがKermit Ruffins率いるRebirth Brass Band。アルバム一枚がお祭りです!

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The Wild Magnolias / They Call Us Wild

■ワイルド・マグノリアス74年録音の第2作。ヨーロッパのみでのリリースだったらしい。前作とはバックアーティストが違う。ギターがSnooks Eaglinが抜けてGuitar Juneに、ベースがJulius FarmerからEarving Charlesに変っている。Willie Teeが本名のウィルソン・タービントン名義でクレジットされているのも特筆すべきか?
■基本的には前作の踏襲だが、ファーストよりもインディアンたちのコーラスが大人しく、きっちり歌を聞かせるように作られている。そのためリズムとメロディが強調されて前作以上のファンクアルバムになっている。They Call Us Wild ,But We Play The FUNK.てな感じか?洗練されたファンクアルバム。Jumalaca Boom Boomのどす黒さに酔いしれろ!

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The Wild Magnolias / The Wild Magnolias

■まさに音楽の祭典としか言いようのない、歴史と文化と人種とエレクトロニクスの協調が作り上げた20世紀最大の世界遺産である。
■ブラックインディアン(黒人とインディアンの混血によって生まれたクレオール部族)の2大酋長ボー・ドリスとモンク・ブードゥルーを中心とした歌唱とゲイターズのウィリー・ティーらニューオリンズ一流のミュージシャン達の集合体「ニューオリンズ・プロジェクト」によって1973年に作られた。このアルバムは混沌としたアメリカの人種や文化や伝統の問題を、ひょいっとまたいで違う次元に連れていってくれる。
■この混血ファンクの津波の中で僕らが知りえたのはたった一つ、音楽は楽しければそれでいい、踊れればそれでいい、それだけのことだ。ジャンルを超えた怒涛のリズムに酔いしれろ!!

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Willie Tee / Teasin' You

■ゲイターズやったりワイルド・マグノリアスやったりゴスペルプロデュースしたり多彩な芸歴をお持ちのファンクキーボーディスト、ウイリー・ティーの65〜71年のコンピ。1〜11、と20は(伝説のマエストロ)ワーデル・クーゼルクのプロデュース。まったりのったりのなごみプレイが続きます。
■この時代のウィリーはAtlanticのワーデルのレーベルNolaで放ったタイトル曲Teasin' You(作曲はあのアール・キング!)がナショナルヒットを記録しノリに乗っていたようだ。NOというよりは60年代のR&Bとして聴きましょう。それにしても音が悪い(−−; 

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