New Orleans XYZ






Ytre Suloens Jass-Ensemble with Tricia Boutte & Lionel Batiste / Way Down Yonder in New Orleans

■ヨーロッパ生まれのNO JAZZってナンだよ? と思ったらNOrwegian Jazzだそうで。ということはNO JAZZ meets NO Jazz?と洒落を言っている場合ではありません。ノルウェイのデキシースタイルのジャズバンドがニューオリンズまで出張って録音したのがこのアルバム。なんと元DDBBのドラマーLionel BatisteとSister TeddyことTricia Boutteがボーカルで参加しています。
■バティストのボーカルもライブではしばし聴けるそうですが、録音されたものはなかなか稀で、トリシアの方はSister Teddy名義のアルバムは出しているものの、本格的にJAZZのボーカルを取っているものを聴けるのは現在のところこのアルバムくらいだろう。NO好きにとってはかなり垂涎の一枚だ。
■バティストは中盤に数曲スタンダードを唄っているが、弱々しいが枯れた味わいの中に優しさが出ている歌声にとてもしみじみとしてしまいます。サッチモの名曲#9を飄々と唄うところなど年輪を感じさせます。
■ティーディはかなり唄っているが、アラントゥーサンプロデュースのソロアルバムのトロピカルレゲエ風とは全然違う。この人こんなにコブシのまわったいい歌を唄うんだなぁと驚きました。しっとりと唄う雰囲気の#2やキワドい色気を出している#5などはなんども聴きたくなります。
■ゲストボーカルの話題ばかりになってしまいましたが、バンドの方も年季の入った安心できる音です。これは良い。白岩さん感謝です。(200404)

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Young Guardians Of The Flame / New Way Pockey Way

■彼らは1988年に新しく出来たトライブ(ブラックインディアンの血縁部族)であり、1998年にこのアルバム録音直後に逝去したビッグチーフDonald Harrison Sr.を中心に17歳の孫まで、まさに直系の血縁で結成されたバンドだ。
■65歳ビッグチーフの指導による古式ゆかしきNOサウンドと若い世代によるHipHop風味が程よくブレンドされている。互いを食うことなく、また無視することもなく、尊重しあい、ぶつかり合う。そこには大人も子供も、上下関係もない。そんなステキな関係が家族間に成立しているアルバムだ。

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(Zigaboo) Joseph Modeliste / I'm On The Right Track

■ZIGABOOことJoseph Modelisteの新譜が突然発売された。Metersのドラマーとして信奉されている彼だが、2001年に満を持した初のソロアルバムZigaboo.Comはドラマーのアルバムの癖に打ち込みが多用されていて、なんやねん?と評判はいまいちだった。
■しかしその3年後に発表された本作I'm On The Right Trackはちがう。全編をねっとりと絡みつくグルーヴが貫いている。全曲オリジナルで占められたこのアルバム、ゲストにはDr. JohnやP-FUNKのBernie Worrell の名が見える。他にもIvan Neville、David Torkanowskyらキープレイヤーの充実が感じられる。
■ほとんどの曲で自らヴォーカルをとっているが、曲によってはP-FUNKっぽい変態クールファンクがあったり、おいそれはJBだろってのがあったり、Slyっぽいのやブラスがガンガン攻めてくるもの、まるでUKソウルチャートの出てきそうなクールなクラブチューン、ラッパーが登場してHipHopっぽい奴などなどと一曲ごとのバリエーションたるや、この一枚でダンス天国を地で行っている。
■そして最大の聴きどころはインスト曲。特にDr.Johnのピアノで始まる#5などはシンコペートするドラムの音がでかい! そしてKai EckhardtのBassが異様にカッコイイ。これら全てを含んで、40年近いファンク歴を持つZigabooサウンドなのだろう。色とりどりだけど全て高品質で気持ちいい。
■ジャケのイラストは孫が書いたZigabooらしい。ファンクの王様の皮をかぶった孫バカ爺かい。。。

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